iPhone、AppleとCisco−4

Anytime2007-03-04



最後に。。。
Ciscoの製品と相互接続できるようになってAppleは何が嬉しいか?


AppleにとってはCiscoと相互接続できるようになって今すぐ嬉しいことは
あまりないかもしれない。
"iPhone"という名前が引き続き使えること。
あとQuick Time等Apple独自のアプリケーションおよび
エンコーディング・フォーマットを積極的に
Ciscoのビデオ・オーディオ関連製品に採用してもらう
こととか。。。は思いつく。


しかし、世の中がAlways Connected Worldになってくると事情は変わってくる。


いまは
消費者はiTune Storeから曲等をダウンロードし、
自分のiPodにそれらをコピーすることによってモビリティーを確保している。
よってiTuneは特定のPCにInstall必要があるし、
そのPCは特定のネットワークからインターネットに抜けて出る必要がある。
なぜなら特定の場所からしか広帯域なインターネット(Broadband)にアクセスできないからだ。



しかし、デバイスが常にネットワークおよびインターネットと繋がっていて
大容量のデータをやりとりすることができるような時代が来たとき、
前エントリーのようにAppleもシステム・モデルを変える必要がでてくるはずだ。
そのためにわざわざ競争のかなり激しい携帯電話のマーケットに打って出る必要があった。



(iPhoneのCM)


ネットワークに対するコネクティビティーを常に確保するには
様々なプレイヤーと相互接続する必要がある。
例えば有限な資源である無線網を使ってネットワークに接続しようとする場合、
無線網を提供しているプレイヤーのルールに従った接続方法を取らざるを得ない。
http://japan.cnet.com/special/com/story/0,2000056933,20344324,00.htm


また、1つのネットワークから違うネットワークへ移動する場合、
やはりなんかしらのローミングの仕組みが必要になる。
このローミングの仕組みは1社では作れない。


そうなったとき、ネットワークを所有しているプレイヤーの間で絶対的な
信頼を勝ち得ているCiscoの製品と相互接続できるということは、
大きな優位点になるのではないだろうか。
(まあ、しかし総じてAppleよりCiscoのほうが得することは多そうだ。。。)




…と長々と4回に渡って

Cisco and Apple will explore opportunities for interoperability in the areas of security, and consumer and enterprise communications.


ステートメントの意味するものについて予測をしてみたのであった。。。