at&t
アメリカの通信業界における小が大を喰う合併劇。
YouTubeのVideoで面白いのを見つけたので
その内容のまとめとしてエントリーしてみた。
1885年 AT&T
↓ 解体、分割(長距離のAT&Tと7つのRBOCに分かれる)
1984年 7つのRBOCのうちの1つSouthwestern Bell Telephone Company誕生
↓
1995年 Southwestern Bellを改名してSBC Commmunicationsに
↓
1997年 SBCがRBOCの1つPacific Telesis(Pactel)を買収
↓
1998年 SBCがSouthern New England Telecommunications
(AT&Tの資本も入っていた会社)を買収
↓
1999年 SBCがRBOCの1つAmeritechを買収
- Illinois Bell Telephone Company
- Indiana Bell Telephone Company
- Michigan Bell Telephone Company
- The Ohio Bell Telephone Company
- Wisconsin Bell, Inc.
Ameritechはこれらの会社の持ち株会社
↓
2001年 SBCとBell Southの共同出資でCingular Wirelessを設立
↓
2004年 Cingular WirelessがAT&T wirelessを買収
↓
2005年 AT&Tを買収。SBCは改名してAT&Tという名称に。
↓
2006年 AT&T(SBC)はRBOCの1つBell Southの買収を発表
↓
2007年 Cingular WirelessをAT&T wirelessに改名すると発表。
iPhoneで当初使える携帯通信はCingular Wireless。
つまりSouthwestern Bellは他のRBOC6社の内3社を買収。
さらに親である長距離のAT&T、およびAT&T Wirelessを買収したことになる。
http://video.google.com/videoplay?docid=-4772595262731012292
iTunes DRMフリー&メジャーリーグ試合映像を配信
先々月だかSteve Jobsが「レコード会社はDRMを諦めなさい。」
のようなことをOpen Latterで述べたばっかりなのだが、
これほど早くレコード会社が
本当にDRMフリーの発売を始めるとは
まさに驚きというほかない。
2007年4月1日は21世紀史の1Milestoneとして後世に残るだろう。
DRMフリーでもお金を取れるはずだという考えに基づいての
今回のEMIの行動だとは思うが、非常に勇気のある大きな一歩だ。
音楽だけでなく将来的にはVideoもDRMフリーにする予定があるという。
数年前いや昨日から比較しても隔世の感だ。
またAppleは2007年末までに、iTunesで販売される楽曲の半分は、
DRM付き、フリー両方のバージョンで提供する予定だそうである。
DRMフリーが商業的に成功するかどうかによるが
これからのDRMフリーとDRM付きは、マーケットで
どうポジショニンしていくのか興味がある。
この発表でのDRMとDRMフリーのポジショニングとしてはこんなところか。
デジタル権利管理 | サービス | 音質 | 1曲値段 |
---|---|---|---|
DRM | 通常サービス | 既存の音質 | 99セント |
DRMフリー | プレミアムサービス | 高音質 | 1ドル29セント |
個人的に意外だったのはDRMフリーのほうに値段が高く
音質が良いものを持ってきた点だ。
もちろん消費者にとってはDRMフリーのほうが価値が高いに決まっているが
「DRMフリー=不正コピー=音質悪い」
という構図が頭の中にあり、既存の発想とは逆だと感じた。
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20346279,00.htm
もう一つのApple関連のNews。
iTunesでメジャーリーグの試合の映像販売をするとのこと。
販売内容は
1.25分に纏められたその日のハイライト
2.「Game of the Week」という1試合まるごとみれるもの(週2本か?)
メジャーリーグは一度iTunesでのPodcastの配信を止めているだけに
今回の発表は興味深い。
25分に纏められたその日のハイライトなんて配信されると、
深夜のTVでのスポーツ番組は必要なくなるかも知れない。
観たいのは「xx選手のホームラン打つ瞬間」だけなんだけど
深夜のスポーツ番組って妙においしい部分は引っ張りまくって
最後まで観せてくれないのでモドカシイ、という経験をされた
ことのある人少なくないのでは?
Session Border Controller (SBC)
セッション・ボーダー・コントローラー。
読んで字のごとく、
ボーダー(境界線)で、(SIPなどの)セッションのコントロールをする機械。
もともと企業間でVoIPを繋ぐために企業同士境界線にて用いられることが多かったが、
NGNにおいてCPEからのアクセスを許可する門番のような
役割を果たすようにもなっている。
NTT東西が現在提供する光電話のファイアー・ウォールのような役割だ。
バベルの塔状態のVoIPネットワークを繋ぐため&
安全なVoIPを提供するため、
SBCはこれからのIPのネットワークでは重要な役割を担っていく。
NGNとしては
ITU-T Y.2012の補足1でそのSBCのすべき役割が記載されている。
RACF(Resouce and Admission Control Function)から、
H.248 megacoとしてくる命令を受けて
アクセス・ボーダー・ゲートウェイとして動作する。
主な役割
- NAT/PATでネットワークの内部隠蔽をすると同時にアドレス体系の違うもの同士をつなぐ。IPヘッダーとSIPメッセージのIPアドレス変換。Session Border ControllerではIPヘッダーのアドレスだけでなくSIPメッセージの中のIPアドレスの変換も行う。
- SIPをベースとした音声映像などのメディアに対するセキュリティを提供また許可されたものは穴を開けて通してやる、ピンホールファイアーウォールを提供。
- フロー単位の帯域制御(CAC)
- 優先制御 (QoS)
- 違うVoIPのシグナリング・プロトコル、例えばSIPとH.323、SIPとMegaco/MGCP間での呼の成立の手助けをする。
- また違うcodecs、メディアタイプ間の変換の手助けもする。
- 統計情報の取得
SBCを提供している企業としては以下のような企業が存在する。
- Acme Packet*1
- NexTone*2
- Newport Networks*3
- Ditech Networks*4
- Audiocodes*5
- Convegence *6
- Cisco Systems *7
- AlcatelがAravoxを買収したがこちらの製品はEnd of Lifeになった。
- Juniper Networksも同じくKagoor Networksを買収しVF-Series Session Border Controllersとして販売したが現在はEnd of Lifeになっている。*8
こちらのビデオはSBCとはまったく関係ないが面白かったので。。。
マイクロソフトResponse Point
マイクロソフトがまたPCから一歩先
に行こうとしている。
Response Pointは中小企業向け
のIP電話システム。
WindowsXP仕掛けのベースユニット
とサードパーティーが
提供する電話機により構成される。
電話機にはFirmwareが提供されており、
ベースユニットと電話機の間は
特許取得中のプロトコルで繋がるらしい。*1
電話機を提供するサードパーティーとしては
- D-Link (製品名DVX-2000) *2
- Quanta (製品名Syspine)
- Uniden America (製品名Evolo)
が現在名乗りを上げている。*3
Response Pointはマイクロソフト社内では
社内ベンチャー的に立ち上げられたプロジェクトらしいので
規模的にはそれほど大きなものではないのだろう。
また、逆に言うと既存製品とのシガラミが少ないとも言えよう。*4
このResponse Pointの機能で特筆すべきところは、
Outlookとの連携もあるが、やはり
音声を使って電話の掛け先を指定できるところだろう。
「マイケル、オフィス」と言えばマイケルのオフィスに
ダイアル出来てしまうのだから便利だ。
他の機能はこんな感じ*5
* Phone and service configuration wizards
* Phone auto discovery
* Automated Receptionist
* Built in voicemail
* Voicemail to e-mail forwarding
* Incoming call notifications on your PC
* Two-click backup and restore
現在ベータで,2007年4月上旬にベータ2の公開,
年内に正式版を公開する予定だそうである。
50人以内の規模のシステムを想定しているそうだが、
オフィス外にかけるときはどういう仕組みで掛けるのか?
どのような料金体系になるのか知りたいところだ。
1.Skypeのような無料になるのか、2.VonageのようなProviderを使うのか、
3.既存通信会社と協力するのか、
それによって競合する相手も変わってくる。
おそらく3だとは思われるが。。。
ちなみに大企業向けに、マイクロソフトは
「Office Communications Server」という製品を既に持っている。
また同社は1998年くらいに「Microsoft Cordless Phone System」なる
中小企業&個人向けの製品を1度世に出している。
しかし、このCordless Phone Systemは人々にあまり受け入れられていない。*6
また同様なマーケット向けのWiFi Access Pointでもうまくいっていない。*7
このマーケットはマイクロソフトにとってもなかなか難しいようである。
だからこそ、今回は単独で行かずD-Link達と組むことを選んだのだろう。
*1:http://blogs.zdnet.com/microsoft/?p=334
*3:http://www.microsoft.com/responsepoint/hardware.mspx
*4:http://www.computerworld.jp/news/net/60790.html
*5:http://www.microsoft.com/responsepoint/product_information.mspx
*6:http://www.jiten.com/dicmi/docs/m/7453s.htm
*7:http://www.geek.com/news/geeknews/2004May/bpd20040512025088.htm
AppleTV
1月9日のMacworld2007ではiPhoneのおかげでなんとなく
影の薄かったAppleTV。が、そこはさすが飛ぶ鳥落とす勢いのApple。
やはり発売前後には話題になる。
なぜ40GBものHDを持っているのか?
新しいコンテンツ・デリバリーのシステムをAppleTVで
作る野望があるのではないのか?というEntry。
http://www.pbs.org/cringely/pulpit/2007/pulpit_20070216_001673.html
信憑性はともかく内容は結構面白い。
Overlay Multicastに考え方は近いのかな?
ソフトバンクグループのTVバンク*1と
中国Roxbeam Media Network Corporation*2は、
このOverlay Multicast技術を使って
「BBブロードキャスト」を共同開発している。*3
確かにストリーミングができるのに40GBもHDが
付いているのは不思議は不思議だ。
Mac miniと結構被るんでないの?みたいな疑問も確かにあるかも。
AppleTVとMac miniを比較するエントリーもできている。
http://theappleblog.com/2007/01/16/apple-tv-vs-mac-mini-which-one-is-right-for-you
正確なAppleTVの仕様はこちらで確認できる
http://www.apple.com/jp/appletv/specs.html
AppleTV OSはOS Xのサブセット?
http://www.appletvhacks.net/2007/03/26/hidden-files-in-the-apple-tv-kernel-file/
結構いろいろなプレイヤーが取り組んできたPCからTVへのゲートウェイ。
AppleがAppleTVでこの市場を取れるかどうか要注目。
Sonyのルームリンクは市場ではどれくらい受け入れられているのだろうか。。。*4
自分としてはAppleTVはiPod Familyの中の1つという位置づけ。
これからはiPodを持たないiTuneユーザも散見できるかも。
iTuneユーザの自分にとって、
下記のような操作画面みているとなんとなく欲しくなるのは確か。
日本ではMovieやDrama観れないので魅力を半減させているが。。。
オープンIPTVフォーラム
3月19日、
AT&T Inc., Ericsson, France Telecom, Panasonic,
Philips, Samsung, Siemens Networks, Sony,Telecom Italia
の9社をメンバーとし
「オープンIPTVフォーラム」*1が設立された。
IPTVに関するEnd-to-Endのアーキテクチャの創設を他フォーラム
との差別要素とし、また、そのため
通信事業者、ネットワーク機器ベンダ、家電メーカと幅広い
分野から参加者があつまっている。
2007年度内にIPTVに関連する技術、特に家電における技術、インターフェイス等
のスタンダード化を目指す。
- Requirements and architecture specifications by September 2007.
- A first release of protocol specifications by December 2007.
ベースとしてDLNAやIMSの仕様を考慮したりもする。
しかし、NGNに特化せずに既存のインターネットでも使える仕様を模索する。
さっさと世の中に製品出せるように仕様をさっさと決めたいのだな、きっと。
acTVilaは2.0とかでオープンIPTVフォーラムの仕様を
盛り込んだりするようになるのだろうか。
今はIPTVというよりはIPの口を持っているだけって感じだが。。。
しかし、まあ、なんとなくGSMっぽい感じがするなこのフォーラムは。。。
IFA2006: Samsung IPTV setp-top-box
http://video.google.com/videoplay?docid=-1648354270495671556
A New Way to look at Networking
Google Tech Talkより。
IPネットワークのパフォーマンスやスケーリングの大家
Van Jacobson氏*1による講演。
Van Jacobson氏は
RFC1144 Van Jacobson TCP/IP Header Compressionの著者。
TCPのReDesignやMBoneへの参加も有名。
また、traceroute, tcpdumpなども共著している。
内容的には
1.電話、Path Orientedなネットワーク時代の特徴、問題点。
2.The Internet、Packet Orientedなネットワーク時代の特徴、問題点。
3.2の問題に対する解決方法の提案。Content-Centric Networking。*2
現在のモデルは動くものに弱いし、放送(Broadcast)に適していない。
TCP/IPのベースは変えずにその上でのデータの取得方法等を変える必要がある。
重要なのはend-to-endの経路やあて先ではなく、name、データの中身である。
NetworkのArchitectureの話をGoogleで行うというのは意味深いものがある。
http://video.google.com/videoplay?docid=-6972678839686672840&q=label%3A%22networking%22